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第217夜(4)「A.Wをたずねて・One seat empty」



3人の男が、息を荒げて疾走していた。それにピッタリと付いて行く黒いコウモリのようなゴーレムも3体。
黒の教団・探索部隊(ファインダー)の隊員達だ。
神田の通信ゴーレムに電源が入ったとたん、感極まってがなり立てていた彼ら。
今はひたすら目的地へ向かっている。

[隊員A] 「まだかよ どこだ!?」
[隊員B] 「神田さん 待っててくれてますかねー?」
[隊員A] 「思わねぇから急いでんだろーが」 



彼らはその道すがら ティムの開けた大穴の傍を通過した。

[隊員A] 「!?  なんだこの穴?」
[隊員B] 「戦闘でもあったんですかね!?」
[隊員A] 「それにしちゃ街の人間がフツーじゃねぇか」
[隊員B] 「ですねー」
[隊員C] 「あっ あそこ!!」「神田のゴーレムじゃないスか!?」

彼が指差す方向には 確かに、助けを求めるように路地から出て来ていた涙目の神田ゴーレムがいた。
隊員3名は大慌てで その横道を覗き込む。



[隊員C] !!!
[隊員A] 「いたあーーーー(泣)!!!
発見された神田は、起き上がってはいたものの いまだ立ち上がれず頭を抑えてぼんやりしていた。
どうにも身辺の状況が掴みきれず、困惑の表情を浮かべたまま。



[神田] 「・・・・・・・・・」
(俺・・・・・・?    教団に戻る途中で倒れたのか・・・・・・)
(腕の痛みがひどくなって ジョニーが咎落ちの前兆かもしれないと心配して・・・)


手甲を外し左腕をあらわにした時に見た十字傷の周りの惨状が、生々しく記憶に蘇った。
それと共に その腕をあわてて覗き込むジョニーの心配顔も。



続く映像。 自分を置いて去ろうとしている二人の姿。
心配するなとでも言うように元気一杯手を振るジョニーと、ちょっと寂しげに 肩越しにこちらを振り返るアレン。

(六幻を手にした以上 俺がふたりと一緒に行けないことははじめからわかっていた)
(それで あいつらを見送ったんだ)



その時、神田のすぐ脇でピシッ と小さな音がした。
彼が横目に捉えた物は、真っ黒でヒビ割れた謎の球体。 見ていると、亀裂からまたピシッ と音が漏れた。

[神田] (なんだこれは・・・?)


そこへ、神田発見のファインダー達と行動を共にしていたティエドール元帥が姿を見せた。
と言っても彼らはまだ路地を覗き込む立ち位置。 目標の相手とはだいぶ離れている。

[隊員B] 「あそこです」
[ティエドール] 「フム」 「キミたちじゃ返り討ちにされるだろう 」「私が話すから見張っていてくれ」
[隊員B] 「は はい



神田はまた“思い出すこと”の方に意識を集中させていた。

(ジョニーを無事送り届けられたんなら目的は果たせた)
(バカモヤシにはああゆう奴が必要だ。 未来をまっすぐ信じられる人間が)


宿で昏睡したままのアレンに献身的に付き添うジョニーの姿を思い出した。 
彼がアレンの傍に居てくれる事、本当にありがたいと思った。



そこから再びあの“別れ”の場面。

(それに一応あいつに)
(伝えたかったこともちゃんと伝えられたから・・・・・・)


意を決し、アレンに最後に声をかけた自分。
行きかけた足を止め、向き直って 真面目な顔でそのメッセージを受け取ったアレン。

「ありがとう神田」 「教団を頼みます」
力強い言葉が返ってきて・・・



ドグン

唐突に 神田の胸の梵字の珠が脈動し、彼は思考を止めた。

それと同時。 

へたり込んだ彼のすぐ足元の石畳に 六幻が突き立てられ、聞き慣れたあの人の声が降ってきた。

[ティエドール] 「六幻が道端に落ちていたよ 神田」






初め、この箇所が何を言いたいのか理解に苦しみました。

(六幻を手にした以上 俺がふたりと一緒に行けないことははじめからわかっていた)

それはつまりこういう事ですか。
(1)咎落ちの予兆らしきものが始まった。 でもそれは「はじめからわかっていた」。
(2)なぜなら自分(神田)は適合者だから。(←「六幻を手にした」)
(3)ゆえに裏切り行為(=ノアのアレン・ウォーカーと行動を共にした事)がとうとうイノセンスの逆鱗に触れたようだ。
(4)咎落ちが切実な問題となってきた以上、もう彼らと一緒の旅はできない。
(5)自分は教団に戻るしかない。

そうならば、一般通説を踏襲したものですね。

「裏切れば咎落ち」⇒改心して教団に戻れば許してもらえる

私はそれにはっきり異論を唱えましたが そこは今もまだ引っ込める必要は無いと思っています。
疑問なのは アポクリフォス自身が信じていないであろうこんな理屈を、そのまま利用しようとした事ですね。

神田が教団に戻らねばならない理由を 強引にこじつけようとしている感じです。
イノセンスを教団という枠内に留めておく事は 教団の権威を保ちたい人間達だけでなく、ハートの守護者サイドにとっても重要なんでしょうか。



「腕の痛みがひどくなって」で今回出てきたコマは、第215夜のものがそのまま使用されていました。
つまりこれは神田の思い出の中の映像であって、もう一度ここで捲(まく)ってみたわけじゃない。
アポクリフォスの強力な侵蝕を受けた後の腕・・・本当は今どうなっているんだろうか。気になります。



キミたちじゃ返り討ち
ティエドール元帥、事も無げにwww 
しかもファインダーさんもこれに納得しているという。
前回、神田の居所が分かって大感激の様子のファインダー達を見て「神田って意外に人望が厚い」と見直したのに。
・・・やっぱり対応がぞんざいな所は変わってないみたいで^^;



神田とアレン達が別れのシーン。
読者にはもう捏造と分かっているものでしたが、なんかこれを見て切なくなりましたね・・・

ああやってアレンに素直に自分の想いを伝えられる事は、神田がずっと抱いている願望なんじゃないだろうか。

たとえ一時にしろそれが叶ったと思って納得させられていたんですから。
神田の心を覗いたアポクリフォスに上手く利用された気がします。

神田は北米支部から去る間際に一度だけ、アレンに素直な言葉を出せていました。
「礼を言うアレン・ウォーカー」「おまえがいてくれて助かった」
自分が暴走中に「ノア野郎」と呼び「おまえさえいなければ」と思ってしまった事の撤回でもありましたが、
もう自分は終わりかもしれない 今言っておかねば という状況が、後押ししてくれたんでしょうね。


神田の「伝えたかったこと」
私は 橋の下でアレンの胸倉を掴んでケンカ腰だったあの話だと思います。
(アレンが反逆行為になるのも厭わず自分達をマテールに逃がし、かけがえのない2人だけの時間をくれたこと。)
(2人を守るため自分が窮状に陥ってしまった彼を放置できない。 アレンの為に自分は戻ってきたのだと。)
・・・アレンがノア化して仲間を襲うような・・・アルマが陥った悲劇の二の舞だけはさせないように。

これがちゃんと伝えられなかったという後悔じゃなかったかと。

気がつけば、またお決まりの子供じみた喧嘩相手に戻ってしまった2人の関係。
すぐ隣にいるのに「ぶっせえツラ」しか向けてこないアレン。
神田は何より自分自身にガッカリしていたんじゃないかと思います。



大きな疑問は残ります。

神田はアレンの為に戻ってきた。(つまり六幻を再び手にしたのもアレンの為)

そもそも この具体的内容とそれに伴う深い覚悟を「伝えたかったこと」としてはっきり覚えていたら、
言いたい事は相手に伝えたしこの先咎落ちは困るのでまっすぐ教団に帰る、という結論になるんでしょうか。
それはあらかじめ「わかっていた」のに?
そこを追求されたくなくて あの回想シーンに具体的な台詞が入ってなかった気もするんですよね(アポクリフォスの仕業として)

色々納得いきません。

アレンからとうとう14番目が出てきてしまったという重大事件もどう処理されたのか。
その危険を抱えたままで2人を行かせしまっては、ジョニーがまた襲われる事態は容易に想像できますが。

そっちは都合よく忘れさせられているのかな・・・・・・



感動の(捏造)別れのシーン。 ここの神田に既視感を持ちました。 
あの場面。
35年前にネアの前に現れて「わたしを使え」と言った人。(第215夜)

何だか描かれ方がそっくりなような。
あの時も、語りかける相手が瀕死だというのになかなか傍に寄ってこない態度に奇妙な感じを受けましたが。

アポさんの中のパターン化された人間像がこうだという事でしょうか。




とりあえず今夜はここまで。



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Author:キャンピー
Yahoo!ブログから移動して'12年10月25日オープン。
それ以前の日付記事は旧ブログからの訂正版です。

生年:不明。35年前には存ざ(ry
BD/Btype:8月某日(Leo)/AO型
身長:160cm
体重:標準(自称)
家族:5人。夫と子供3人(男・男・男)
好物:漫画はDグレでお腹一杯。

<他ツイフィールまで> http://twpf.jp/ripvansf
   

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漫画「D.Gray-man」は、2004年5月31日発売の『週刊少年ジャンプ27号(6月14日号)』で連載を開始し、2009年『少年ジャンプ22,23合併号』(第186夜)まで掲載。 以降2009年『赤マルジャンプ9月20日号」に第187夜掲載を経た後、第188夜からは同年11月発売の月刊『ジャンプSQ.2009年12月号』で連載再開。そこから2013年刊行の『SQ.2013年2月号』の第218夜までを掲載。 同年『SQ.4月号』誌上で編集部より「再開未定の一時休載」告知。 2年半の長期休載を経て、2015年7月17日発売の季刊誌『ジャンプSQ.CROWN(スクエアクラウン)』に場を移し連載が再開しました。 その後、掲載誌は2018年4月16日発売号より『SQ.RISE(スクエアライズ)』とタイトルを変えてリニューアル。現在も継続中です。 コミックスは2013年11月に24巻発売(第218夜まで収録)・2016年6月3日に25巻発売(第222夜まで)・2019年2月4日に26巻発売(第230夜まで)。      <星野桂先生のインスタグラムアカウント(@Katsura_5600)も現在元気に更新中>   
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