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第219夜(3)「A.Wをたずねて・彼は愛を忘れている」

前回(第218夜)ラストシーンを覚えていますか?

フラッシュバック映像が流れる夢から目を覚ました時 すでにアレンとネアの意識は交代していました。
「マナッッ!」と叫んで跳ね起きたのは、もちろんネア。 
(あれほどアレンが身を案じていた眼前のジョニーに目もくれませんから)
彼は 自分とほぼ同時に目覚め 夢の中のマナへとまだ呪いの言葉を吐き続ける伯爵の方に、怒りを込めた瞳で振り返ります。
< つづく >

ここからいよいよ壮絶バトル開始かと身構えてたら、見事にかわされましたね。 
繰り広げられたのは、それとは正反対の奇妙な光景でした。 

何でこういう事になったのか理由を考えると、あの時(N130)の師匠の言葉しか思い当たらないんですが。




▽ 「憎しみで伯爵と戦うな」


(以下、「どうしてもここは考察的に要るよね」と書きだしたら以前のネタバレ記事とさして変わらないかんじに (笑))
(まあ…第219夜でも選り抜きの所だけですので。すみません)


・・・・・・・・・ようやく出会えた宿敵を前に ややうつむいたままネアはじっと立っている。

折よくその時、形を崩していたイノセンスの左腕が元の形に戻り始めた。(アポクリフォスの方に余裕がなくなったらしい)

事態を察し、微かに笑って 一瞬で呼吸を整えるネア。

( ------   アクション  ------ )

「・・・やあ 千年公」   「オレだよ」
目の前の巨大な着ぐるみに向かって両腕を広げ 人なつこい とっておきの笑顔で見上げる。

「“オレ”だ  ネアだよ」   「やっと会えたね」

「千年公」と呼ばれた中年男は 泣きながら着ぐるみから飛び出し、今は全く別の姿をした“弟”に抱き付いた。

「ネアッ」

ガッチリと自分を抱きしめる男の背に回したネアの手が 途中で止まった。
自分の体内で疼き始めた何かをこらえながら…


ネアを抱いたままの千年公のセリフがおかしくなってくる

「ネア」 「裏切り者のネア……」 「我が輩を破壊(ころ)そウトしたネア
脳裏に浮かぶ 赤く染まって虚空を泳ぐ手
千年公の 瞬きを止めた目は血走り、そこからにじんだ涙があふれ出す。

千年公の記憶の中 

立っている千年公の前には、こときれた弟を膝に抱き 無言で涙を落とし続けるマナ
「我が輩ニ」 「破壊(ころ)されたネア…」

伯爵の気配に顔を上げたマナの瞳はもう虚ろで そのまま奈落の底に落ちて行くような絶望を湛えていた
「ダイキライな」   「マナの…ネア」
その時 千年公の左目からは、血の色の涙がこぼれ出した。

少年を抱きしめたまま、彼に問いかける千年公。

「どうして我が輩ノ前から消エナいのデス」  「我が輩にハ 使命がアルのデス」  「ナノニ どうシて」  「ドウして我が輩は」
「どうしてこんナニ」  「おまえなンカノ ソバにいたいと 思うのデスカ」

遠い目をしてぼんやり身を任せていたネアも ついには堪らなくなって、千年公の広い背中をぎゅっと抱き返した。



● 演技

一瞬で気持ちを切り替えて したたかに堂々と演じきるネアがカッコ良かったでs(結局これが言いたかった)←

伯爵やロードに「道化」だの「ピエロ」だのと呼ばせたのも これならね。
感情表現がストレートで 見るからに分かりやすかったアレンとのギャップも面白いですよね。

2人が笑顔で並んだ図も・・・ もうなんだろ凄いですよ星野先生。(ボキャ貧め・゚・(ノД`;)・゚・)

第214夜「目覚め」で ネアは初めて見る「自分」の顔に驚いてましたが、それをもう“本人”以上に使いこなしてる感が(笑)
上手いですね。

そして横にかぶせたネアの“作り笑顔”・・・ こちらからは彼の本心が透けて見える…寂しそうだな
心から笑っていないのが分かります。


● 湧き上がる殺意

漫画のコマでは、笑顔を作るネアの周囲に靄が広がりザワ… とか 鼓動のようなドクンという文字で
不穏な気配が表現されています。
これは ネアの意志で抑え込まれた体内のノアが放つ衝動ではないかと。 
北米支部の伯爵に「オ前ヲ殺してオレガ千年伯爵ニ」と言っていたあれですよね。

その力がうまく利用できたら無敵かも知れませんが ネアの自我も飲まれてしまうので。
そして 多分そういう戦い方で千年伯爵を破壊しても、侵蝕されたマナの魂は救えない…のでは?


● ノアの使命と 宿主の心

伯爵メモリーに浸食された「千年公」の心の中に 元々マナが抱いていた想いが消えず入り混じる様子が伺えますね。

それと千年伯爵もまた 正体不明の何かに精神を操られているような。 
ほんと ノアの「使徒」って、何を主(あるじ)に仕える存在なのか分からないですね。


● マナが憎い

「裏切り者のネア」 「我が輩を破壊そうとしたネア」 「我が輩には使命が」 「どうしてこんなにお前なんかの」
… こちらは千年公としての想い。

「(ネアの)ソバにいたい」
… は当然 弟を探し続けたマナの悲願ですが。 あと裏切られはしましたが自分の半身をまだ諦めきれないメモリーの未練も。


「ダイキライなマナ」 ・・・ここは複雑。 
千年公とマナ、それぞれ別の理由で生じた想いが たまたま一致して増幅してしまったように思います。

使命に忠実な千年公の立場からは、裏切り者の使徒兄弟の片割れであり災厄の元凶だったマナを憎むのは当然として。

あの絶望の表情のマナ、ここで伯爵から 何かとどめの一言を投げられたんじゃないかな。
おそらくあの日と同じ・・・ 母さまが樹の下で死んでいた時の 
 「すべてオマエのせいデスヨ」

それはもうふらふら状態で崖っぷちにいた彼を軽く小突く程に簡単な。
マナは 母や弟を殺した罪の意識から、自分自身を責め呪い 狂ってしまったのではと。

[クロス・マリアン] 「マナは“14番目”が死んだ日におかしくなった」(N147)

こんなことではないかと想像はしていましたが、思った以上の悲惨さでしたね。
マナを嫌ったのは誰よりもマナ自身。
彼は自分自身をその「存在」から許せなくなってしまったんでしょう。
それで 鏡に映った自分の顔を、衝動的に潰したんだろうと。

それとともに記憶も。 あの日の事は全て… (こちらは故意にというよりショックで飛んでしまったんでしょうね)
小説版3巻のマナが、“はぐれた弟を探している”と言っていたのとようやく繋がりました。


● 顔…変わったな

・・・「ハ?」
聞かれたことの真意が分からず、千年公は少年の顔を覗き込みながら、「我が輩はズットこの顔デスヨ」と答えた。

見つめ合う 一瞬の間。

またにっこり笑顔になったネアは、「顔と一緒に 記憶も潰したか…」とつぶやき、
そのままきょとんとしている千年公の胸に顔をうずめる。

「ふ…」   「… 悪役のくせに ほんと弱っちいなぁ」
千年公からはうかがえない角度   ネアの口元に黒い笑いが浮かぶ
------ ドクン ------


ネアの方は、マナの顔を潰させ記憶まで消したのは 自分を恐れる千年伯爵の仕業だと思ったようですが。

ここへきて完璧な笑顔を作れるネアがちょっと怖いですね。
彼にしてもここは 千年伯爵への新たな憎悪がどっと湧きだした瞬間だったと思いますよ。

それを 千年公の前ではおくびにも出さずポーカーフェイスを続けるネア。
自分の中に巣食う憎悪のメモリーとシンクロしてしまったら 全てがおしまいだから。


● 血の涙

「破壊されたネア」と「大嫌いなマナ」を思い出した時、「千年公」の左目からだけ流出した血の涙・・・

さーて何でしょう。

左目から血の涙が出る描写は、アレンにもありましたよね。
AKUMAの自爆で壊れていく魂(N25)や サードエクソシストの開闢孔に飲まれて行く魂(N187)を目撃した時。

救えなかった者達と、むざむざそれを見送った不甲斐ない自分と。

意味的には上の「ネア」「マナ」に近いものを感じますので 気になる所ですが、まだ結論を出すのは保留で。


今日はここまでにします。



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Author:キャンピー
Yahoo!ブログから移動して'12年10月25日オープン。
それ以前の日付記事は旧ブログからの訂正版です。

生年:不明。35年前には存ざ(ry
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家族:5人。夫と子供3人(男・男・男)
好物:漫画はDグレでお腹一杯。

<他ツイフィールまで> http://twpf.jp/ripvansf
   

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漫画「D.Gray-man」は、2004年5月31日発売の『週刊少年ジャンプ27号(6月14日号)』で連載を開始し、2009年『少年ジャンプ22,23合併号』(第186夜)まで掲載。 以降2009年『赤マルジャンプ9月20日号」に第187夜掲載を経た後、第188夜からは同年11月発売の月刊『ジャンプSQ.2009年12月号』で連載再開。そこから2013年刊行の『SQ.2013年2月号』の第218夜までを掲載。 同年『SQ.4月号』誌上で編集部より「再開未定の一時休載」告知。 2年半の長期休載を経て、2015年7月17日発売の季刊誌『ジャンプSQ.CROWN(スクエアクラウン)』に場を移し連載が再開しました。 その後、掲載誌は2018年4月16日発売号より『SQ.RISE(スクエアライズ)』とタイトルを変えてリニューアル。現在も継続中です。 コミックスは2013年11月に24巻発売(第218夜まで収録)・2016年6月3日に25巻発売(第222夜まで)・2019年2月4日に26巻発売(第230夜まで)。      <星野桂先生のインスタグラムアカウント(@Katsura_5600)も現在元気に更新中>   
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