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第234夜「A.W(アレン・ウォーカー)に別れを告げる・監視者」②

〇 柱

ふと、クロスは マナを囲む人垣の中にロードの姿を発見した。
ロードもまたその気配を察し二人の目が合った・・ 瞬間、少女の体はかき消え 同時に音もたてずクロスのすぐ隣に現れた。

まるで旧友同士のように慣れた挨拶を交わす二人だが、それからは互いに視線を合わせることもなく会話が続く。 
[ロード]「まぁだ律義にネアの言葉を信じてるのぉ?」
[クロス]「マナを連れ戻しに来たのか?」
[ロード]「ブブー ざぁんねん不正解~~ ちょっと様子見に来ただけぇ」 「今の状態の千年公を連れて帰っても意味がないもん」
「彼自身が思い出して 千年伯爵に戻るまで待つしかないんだぁ」

[クロス]「今のあいつを見て憐れだと思わないのか」 
「あれはもう壊れかけてる  おまえらノアがそうした」 「家族のフリをして何千年も あいつを利用してきた」
「そんなに柱が憎いか」

それまでじっとクロスの言葉を聞き流していたロードだが、最後のワードには強く反応した。

--- 「柱」 ---   --- いつか千年伯爵(マナ)が成るといわれているもの ---

とたんに強い発作が襲い それを抑えようと必死のロードを見下ろしながら、クロスは冷たく言い放った。
「“柱”と耳にしただけでノアメモリーが疼くか」

[ロード]「平気だよ どうぞ 話せば?」
今度はしっかり彼女を見据え 話題を続けるクロス。
「じゃあ言わせてもらうが おまえたちはこの世界に存在してないものに復讐している」

[ロード]「また不正解~   “柱”は存在した。 ボクらノアは体験したんだ」
[クロス]「同じ運命を辿るとは限らん 混同するな」 「ここはお前らがいた世界じゃない」
 
[ロード]「アハッ それ7000年前にいってほしかったなぁ~~」 
「けど」  「ボクらは帰る場所を永遠に失った   その事実は消えない!」

「ノアの記憶(メモリー)を持った者しかわからないよ  あの絶望は」
「ある日突然 現れて   すべてが消える」

彼女の脳裏には、巨大な光の柱の下 細粒となって雲消霧散していく街のビル群の光景が広がっていた。

--- 地上と空を突き破るように巨大な   あの「柱」が ---

ロードのいつものカムフラージュは解け その肌は黒く戻り額に聖痕が浮かびあがった。
愛らしい少女の顔の右半分だけが、深い憎悪を湛えて醜く引き攣れている。

そのただならぬ様子に思わずたじろぐクロスに、ロードは言った。

[ロード]「キミは 世界が終わるのをみたこと ないでしょお?」



クロスとロード
劇中でニアミスはあったものの 実際に二人が出会って会話する場面はこれまで一切なく、今度が初めてなんですよね。 
この時を待ってましたよ。
ほんの数ページながら、発する言葉のどれもが重く見えて省略できず ほぼ全文書き写すような形になってしまいました。

敵同士のくせ割と仲良さげ…? と思ったのも束の間、双方相手の実力は認めているだけに 無暗につっかかるような真似はしない大人の対応ということですね。
そんな中でもお互いこれだけは言っておかねば気が済まない、という緊張感をはらんだジャブの応酬が楽しい(語弊)


意外だったのは、ロードにも メモリーの持つ憎悪の感情に引きずられ飲まれそうな描写があったことでした。
何となく勝手なイメージからですが、彼女は他のノアとは一線を画し そういうことは超越した存在のように思っていたので。

でも一族のこれほどまでに強い想いを担った自覚が常にあれば、彼らの命運を左右する千年伯爵の出現を ただじっと待っていたわけがなく。
つまり、前話でマナを精神的に追いつめていたあの千年伯爵の夢は、彼女が意図して見せていた可能性が高いと思いました。 

さらには、その夢とほぼそっくりのロケーションでアレン・ウォーカーの人格も危機に立たされていましたが、あちらも同様ですね。
ほぼすべて彼女が仕掛けた罠だったという解釈です。


物語の根幹をなすノアメモリーというものの正体はいまだに判明していませんが、わずかに片鱗を見せたような。
少なくとも 元から肉体を持たず他の生物に憑依する精神生命体なんてことはなくて、普通に肉体を有し 外見上は私たちの現実世界と似た構造の高度な文明を築いていたが、それを丸ごと消し去るほどの規模でイノセンスから攻撃を受けたということのようです。

「帰る場所を失った」ということは、星ごと消滅してしまったのかな?
イノセンスの方が、平和に暮らしていたノアの星を蹂躙した宇宙生命だったのかもしれない

12メモリーの元となった数少ないノアの住人だけがこの時生き延び(と言っていいのか) 肉体すらも失いながら各々の自我と記憶を「メモリー」という形に保存、再起を誓って方舟で逃亡を図った末ついに新天地(地球)に降り立ったと。

ノア達はそこの原住民(第一人類)に憑依することで再び肉体を獲得し、新たに文明を発展させていこうとした。
しかし しつこく彼らを追って地球にやってきたイノセンスとの新たな戦いが始まり とうとうリーダー(千年伯爵)が斃され

・・・まあここらへんの妄想は時間もないし情報不足なので次の機会に。


これで 異常なまでにイノセンスを毛嫌いし憎悪するノア側の事情も分かってきました。
“滅びの絶望を体験した者たち”という話から、これまでのことも色々納得がいくような。
方舟戦の この場面ですとか。
      ↓
P1240080s.jpg (引用画像:12巻第115夜)


アレンのイノセンスが発する強い「気」に当たった瞬間 ティキ・ミックが感じた奇妙な「体が死んだ感触」
かつてあの柱(イノセンス)に殺された時の感覚が まざまざと蘇ったように思います。

この後に続き、いつもの飄々としたスタイルの彼にはふさわしくないほど異常なキレ方を示したティキですが、これはアレンの「説教」が面白くなかったとかでは絶対ないと思いますね(^^;


さらにこの12巻といえば、シンクロ率が臨界点を超え とうとう退魔ノ剣を振るうようになったアレンに ロードが目を見張って
「視てる? 千年公」 
「あれは--- 貴方が悪魔に為損なった 彼(か)のピエロだよ」
 (第118夜)
というセリフが忘れられません。

今回のクロス発言を聞く限り、イノセンスへの対抗策として「柱」にされる人物候補はずっと千年伯爵だけだったようですが。
かつてネアが生きていた時代には、千年公の代わりに彼を捕らえて柱にする計画があったのかもしれませんね。
マナと同等の「千年伯爵」になりうる素材を持つ者として…

しかしネアが死んでしまったことによりその計画も頓挫。

なんてことがあったとしたら、 あれれ?  マナはネアを殺して喰ってる場合ではなかったんじゃ?
それともうっかり死んでしまったものはもう使えないので 仕方なく有効活用ってことです?←


ともかく、クロスとロードが話をしているこの時代 ネアは死んでしまって復活などありえないというのが共通認識のようで、
(= ロードの「まだ律義にネアの言葉(復活)を信じて」いるのか?という問い)
だからこそ「柱」候補はそっくりそのまま千年公(マナ)へと戻ったんでしょう。
後の千年伯爵も、方舟戦の頃はネアの再来など露ほども思わず「奏者の資格」だけが独り歩きをしているという解釈をしていましたよね。


しかし、たしかに「彼のピエロ」はアレン・ウォーカーの中で復活していた。
どうも自分が柱候補であることを知らないらしい千年公はともかく、ワイズリーなどは
「イノセンスを斬り落として我らのモノになってもらう」 (23巻第211夜)
という不穏な発言もしていましたね。

ネア復活を受け、現在はまた千年公に代わり アレン・ウォーカーがノア達の「柱」候補と目されているんだろうと思います。



バタバタして何か書き残しているかもしれませんが、今日はここまでとします。
次回が楽しみですね!
ではまた。



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好物:漫画はDグレでお腹一杯。

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漫画「D.Gray-man」は、2004年5月31日発売の『週刊少年ジャンプ27号(6月14日号)』で連載を開始し、2009年『少年ジャンプ22,23合併号』(第186夜)まで掲載。 以降2009年『赤マルジャンプ9月20日号」に第187夜掲載を経た後、第188夜からは同年11月発売の月刊『ジャンプSQ.2009年12月号』で連載再開。そこから2013年刊行の『SQ.2013年2月号』の第218夜までを掲載。 同年『SQ.4月号』誌上で編集部より「再開未定の一時休載」告知。 2年半の長期休載を経て、2015年7月17日発売の季刊誌『ジャンプSQ.CROWN(スクエアクラウン)』に場を移し連載が再開しました。 その後、掲載誌は2018年4月16日発売号より『SQ.RISE(スクエアライズ)』とタイトルを変えてリニューアル。現在も継続中です。 コミックスは2013年11月に24巻発売(第218夜まで収録)・2016年6月3日に25巻発売(第222夜まで)・2019年2月4日に26巻発売(第230夜まで)。      <星野桂先生のインスタグラムアカウント(@Katsura_5600)も現在元気に更新中>   
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