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考察雑記帳[P5] (剣士)

久しぶり 神田の話を。 
刀を持つ手の、右・左に着目してみました。


最初に アルマ編20巻の表紙カバーとスペシャルサンクスページを並べて 構図を比較してみますね。

神田ユウが主役です。 アレンやアルマは逆さ…・でも配置は同じ所。
これは神田にとってこの二人が 彼の心の中の同じ位置を占めているという事だと私は解釈しましたが。

ken1.jpg
(左: 『D.Gray-man20』P152 / 右: 『D.Gray-man20』表紙カバー)

しかしどうも 表紙絵の細かい所まで見れていなかった事に気が付きました。 逆さの人ばかり注目してて←
今更ですけど ここでは神田が、いつもの右でなく左手に六幻を握っていたんですよね!
いつも数珠をしている方の手ですよ。

さて・・・ “わざわざ表紙でこれをやる理由” いつもの深読み。


第5夜の登場シーンからずっと六幻を右で振るってきた神田ですが(二幻刀は別)、元々彼は左利きだったようです。 
空に向かい左手を伸ばす本体の記憶そっくりにユウの手が動く描写からも、これは本体時代から引き継がれたものですね。

彼の左手に吸い付くようにイノセンスが飛来し、セカンド被験体のユウとしては初めて彼も適合者になる。
(脳移植でシンクロファクターの移行が可能である事は証明されました)

ken2.jpg
(『D.Gray-man20』P165 第193夜)


その後。 
僅かな切れ切れの記憶から生じる強烈な「生きたい」衝動に抗えず、ユウは不本意にも唯一の“大事な人”を斬ってしまう。

このくだりは左手が勝手に発動してAKUMAのマナを壊してしまった時のアレンそっくりなんですね。 
(最も愛した人が化物になって襲ってくる⇒ そこで一旦は死を受け入れようとする⇒ 本人の意志とは違うものが働き、相手を破壊して生き延びる)

ken3.jpg
(『D.Gray-man20』P187 第193夜)

遂に亜細亜第六研究所は崩壊しますが、瓦礫の中から這い出た時のユウは もうイノセンスを右手に持ち替えていました。
この事件以後、神田は左で刀を振るう事を封印してしまったんじゃないかと思います。
数珠をするようになったのは多分その名残。

当時10歳の彼は直後ティエドール元帥の弟子となり、右手で剣の修業を積み 最強クラスのエクソシストに成長します。

そして北米支部襲撃事件。
千年伯爵の仕組んだ“アレン・ウォーカー退団パーティー”に利用される形で 神田は過去を暴かれアルマはAKUMA化、救いのない争いの果て 神田は 今度は右手でもって同じ罪を犯してしまい…

ken4.jpg
(『D.Gray-man21』P120 第197夜)

それでも自分とアルマの心の救済をあきらめなかったアレンに礼を言いつつ、神田はアルマと方舟で現場から去ります。


転送先のマテールで 神田はアルマと最後の時を過ごし・・・

帰還。
再び手に取った六幻は 神田の決意に呼応するように一旦その姿を原型に戻します。
そして 液状化した六幻を飲んだ神田の両腕から 血を吸ったイノセンスが吹き出し、進化した結晶型の刀へと変身。

ken5.jpg
(『D.Gray-man23』P74-75 第208夜)

この際、かつてのズゥの「囚われてはいかん」という声掛けに答えるように出た 神田の「俺はもう自由だ」宣言。

自分の意志で選んだ贖(あがな)いの道。 
左と右、両腕に付いた十字傷は、彼のその決意の表れですよね。

過去の罪は全部背負い、それでも止まらず先を生きる。

使う手の左右の別にこだわるような段階は とっくに卒業したという事で。 
これでもうおそらく 彼が数珠をつける事はないような気がします。


新生六幻のお披露目は あえての左手でやってくれました。
(この後また右手使いに戻るんですが)

ken6.jpg
(『D.Gray-man23』P119 第210夜)

ここで何を今更な ザコAKUMAのセリフが笑いを誘い ←(え?)


このAKUMAの捨て台詞の「バァァカ」も、上の少年ユウの「バカ過ぎる」との対比と見ると面白いですね。
当時イノセンスを呼び寄せた自分を自分で呪っていた彼が、今度こそ迷わず自分の意志で飛び込んだんですから。

「バカまっしぐら」も素敵だと思います。







神田関連記事

「アルマ編をたどってみる。(剣[Swords]のスート)」 ('11.4.7)

「『19:太陽』のカード。(マルセイユver.)」 ('11.6.11)

「Wake up !(『剣10:夜明け前』)」 ('11.11.1)

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「“そばに居たい”。」 (12.5.9)







関連記事

コメント

No title

>「剣の修業」という表現がちょっと上手くなかったでしょうか… 
こちらこそ書き方が色々稚拙で申し訳ありませんでした。
>あそこは 彼が置かれた環境で真面目にエクソシストとしての研鑽を積んでいったという事を言いたかったので

彼が真面目に自主トレしてるのは作中でも何度か描写されてるので知ってるのですが、剣に関する師がいないまま自分で身体を鍛えていったのではないかと思いまして。
重要なのは剣の技術では無く、ティエドール元帥から教わったであろうイノセンスを扱う技術だったようですが
彼が抱いているのも、剣士としての誇りでは無くエクソシストとしての誇りなんだな、と(当たり前と言えば当たり前ですが)
以前に別の作品で桁外れにタフで身体能力が高く『戦闘能力』は高いが剣術等の『戦闘技術』はそうでもない(強くはあるけど)と描写されたキャラクターを見かけたことがあったので(作品によっちゃその二つをごっちゃにしてる所もしれませんが)神田もそういうタイプなのかと思ってました。

>ちょっと冷酷にも見えた初期の神田は、過度の口下手と几帳面さと寄り付き難い美貌のせいじゃないのかなー(笑)
確かに神田って初期のころと大分イメージや印象が違って来てますね。日本人と書かれても実はそうでは無かったり、クールに見えて短気で意外と子供っぽかったり(実年齢が9歳なので意外では無かったのですが)
ツッコミ…というかしょうもない揚げ足取りというか勘違いというか、そんなコメントに丁寧なお返事を下さってありがとうございました。

Re: 名無しさんへ。1つ訂正。

[神田] 「その団服はケガ人の枕にするもんじゃねぇんだよ…!! エクソシストが着るものだ!!!
と言ってる第14夜の掲載は1巻じゃありませんね~~~(^^;) ハイ済みません。2巻でした。

Re: 名無しさんへ。

名無しさん今日は。(●´∀`●) ツッコミどうもありがとうございます。


> ちゃんとした訓練や修行を受けてはいなさそう

「剣の修業」という表現がちょっと上手くなかったでしょうか… 
しかし神田にとって 対アクマ武器に六幻以外のスタイルは考えられませんよね。彼の元に飛来した時から、六幻はこの刀型をしていました。
あそこは 彼が置かれた環境で真面目にエクソシストとしての研鑽を積んでいったという事を言いたかったので、特に「対人用の剣術」だけを念頭に置いてはいません。

本編では2巻の初めに神田とアレンが日課にしている自主トレ風景が出てきますが、それは身体能力に恵まれた者も例外なく イノセンスを使いこなす為には日頃の鍛錬が必要だという事を示したかったんだと思います。

神田関連の記述としては、ファンブックの『灰色ノ聖櫃(グレイアーク)』参照。

普通の刀でアクマを撃退するなど、神田自身の戦闘力も非常に高い。ストイックな性格がもたらす、鍛錬の賜物であろう。」(P27)

「(六幻は)非常にシンプルな造りゆえ、使い手の技術がダイレクトに反映される」(P28)


さて。 あの教団で頭角を現していくためには、もちろんちゃんとした指導者と後ろ盾が要りますよね。
24巻第217夜で 六幻の雑な扱いを諌めつつ神田の前に現れた師匠のティエドールは、いつもの飄々と人を食った感じとはまるで違って 威厳ある雰囲気を漂わせていました。
他所ではなかなか見ませんが、あれもきっと紛れもなく元帥の一面なんですよ。

ティエドールは、神田が秘密にしていた現在の戦闘能力(=元帥レベル)を冷静に見切っていた。
これも、彼が自らも神田の指導に当たり、その成長ぶりを実感してきたせいじゃないかと。


> 神田は正確には「剣士」ではない…というか剣を使うことは好きでもないし誇り感じてなさそう、という文をネットのどこかで見かけて確かに、と思いました。彼の悲惨な生い立ちの原因の一つは間違いなくイノセンスだし、生き延びるための手段として割り切ってそれ以上の感慨は抱いてなさそうな感じがします

彼ら適合者は全員、人の心を読むイノセンスとシンクロしなくてはいけないという宿命を負っています。
これは打算だけで扱える代物ではありません。

確かに9年前の惨劇直後の神田は 本体の記憶すら他人事のように実感を伴わず、そんなものの為にかけがえのない唯一の同胞を奪われた運命に やりきれない想いが一杯だったでしょう。

でもね、もう彼がアレンと一緒にマテールに赴任した頃には「誇り感じてない」どころか エクソシストとしての誇りの塊のような人になっていましたよ。
アレンにローズクロスの重みを説教するほどは。
「その団服はケガ人の枕にするもんじゃねぇんだよ…!! エクソシストが着るものだ!!!(1巻第14夜)

8年間で神田のここまでの心境変化は、やはり 彼を見守ってくれた師匠や室長兄妹、科学班ら教団の仲間達のおかげがあったからではと私は想像していますが。

特に惨劇直後で心身ボロボロだった神田を引き取り、彼を実験材料にしていた教団(中央庁)からも守り抜いて立派に育て上げたティエドール師の功績は一番だったと思います。
ちょっと冷酷にも見えた初期の神田は、過度の口下手と几帳面さと寄り付き難い美貌のせいじゃないのかなー(笑)


今回はまた やたらティエ先生推しの回答になってしまいまして^^;

でも思わずアレンを抱き寄せてしまった時のクロスの呟き…「ティエドールのことも笑えんな」からは、傍目にもどれだけ神田が師匠に可愛がられながら精神的にも成長して来れたかが目に見えるようじゃありませんか?

また余分な所まで語り過ぎてしまったようです そろそろこんな所で。 失礼します。

No title

こんばんは。とても細やかな考察で、拝見していて面白かったです。

個人的に気になったことは

>右手で剣の修業を積み

剣術の師匠とか星野さんも全然言及してないし(過去が明かされる前は「あの人」がそうではないかと噂されてたみたいですが)ちゃんとした訓練や修行を受けてはいなさそうだなと思いました
(ぶっちゃけアクマ相手に対人用の剣術が通用するかも怪しいですし)
元々再生能力が強みでしたし、過去編では身体能力も同じくらい人間離れしていると明かされたので。(成長するにつれて身体能力も増々上がるでしょうし)
神田の強さは剣の技術で圧倒しているのではなく、身体能力で圧倒しているがゆえの強さだと思います。

神田は正確には「剣士」ではない…というか剣を使うことは好きでもないし誇り感じてなさそう、という文をネットのどこかで見かけて確かに、と思いました。彼の悲惨な生い立ちの原因の一つは間違いなくイノセンスだし、生き延びるための手段として割り切ってそれ以上の感慨は抱いてなさそうな感じがします

Re: 秋槻さんへ。

どうも今日は! お返事が遅くて済みません。 
いつもコメント頂けて本当に嬉しいです(*´ω`*)

> オシャレポイント

少なくともそう思ってたという人が3人はいましたよ!ご安心をwww
「唯一のオシャレポイント」だって普通にアリじゃないかと。
私もなにか深読みし過ぎで外してるかも知れませんので~(汗)

> スペシャルサンクスと表紙の配置

ここは あくまで神田視点から…という見方が妥当な気がします。
アルマ編を経て彼の両腕に並ぶことになった十字傷の象徴が、左のアルマ・右のアレンじゃないかと。

「アレンと神田の2人が似た者同士」に拘るならば、アレンの腕の右と左がそれぞれ重い意味を持つように  神田も最初からその線は疑ってかかるべきでしたよねえ・・・ まだまだです。 

> 神田くんが24巻でアレンに言いたかったこと

彼はいまだにあの時 自分の思いを十分アレンに伝えられなかったと悔いているのではないでしょうか?
不器用にも程があるっていうか・・・ 「お前が犠牲を払ってくれたおかげでアルマとの大切な時間が持てた」とはっきり御礼を言うべき所で、相手の胸ぐらを掴んで上から睨み付けるとかwww
アレンがあれでどれだけ神田の本心を理解できたか… ほんと分かりませんからね。 

神田がアレンにアルマの姿を重ねて大事に思ってくれている事は、心強い一方 怖い面もありますね。
アレンを、昔アルマが惨劇を起こした時のような“化物”にだけはすまい、という固い決意があるんでしょうし。
アレンの方は ネアの事ももっと知るべきでは?とやや軟化していますが、神田は単純にアレンの中の14番目を敵としてしか見ていなくて・・・ 無理もないですが。

ネアさんにも、神田にバッサリ斬られないよう上手く立ち回っていただかねば(笑)

それではまた。 ありがとうございました!

涙腺崩壊でした

こんばんは。またまた感想書きに来てしまいました。神田くんの考察で黙っていられる筈がありませんでした(笑)
頻繁にコメントしてしまって何だかすみません。

いやぁ、今回の考察は私号泣してしまいました。
何でこんなに何度もDグレ読んでるのに気がつかなかったんでしょう。
アルマを斬ってから封印するように数珠をする神田…。深いです。
てっきり数珠は星野先生の気遣い(?で)美形な神田の唯一のオシャレポイントなんだと思い込んでた自分を情けなく思います(涙)

スペシャルサンクスと表紙の配置も的を獲すぎていて、もう鳥肌がざわざわしておりました。
初対面が最悪だった彼らも、ようやく心の底では信じ合える戦友になったんだなぁと。そんなこと絶対本人は認めませんが。


キャンピーさんには是非、神田くんが24巻でアレンに言いたかったことって何だったんだろうということを考察していただきたい!
素敵な記事読ませていただきありがとうございましたm(_ _)m
タイトルの『剣士』というのもセンスが光ります。

キャンピーさんも星野先生もほんとに素晴らしいです!!
では失礼致しました。
Secre

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キャンピー

Author:キャンピー
Yahoo!ブログから移動して'12年10月25日オープン。
それ以前の日付記事は旧ブログからの訂正版です。

生年:不明。35年前には存ざ(ry
BD/Btype:8月某日(Leo)/AO型
身長:160cm
体重:標準(自称)
家族:5人。夫と子供3人(男・男・男)
好物:漫画はDグレでお腹一杯。

<他ツイフィールまで> http://twpf.jp/ripvansf
   

Dグレの応援お願いします。
漫画「D.Gray-man」は、2004年5月31日発売の『週刊少年ジャンプ27号(6月14日号)』で連載を開始し、2009年『少年ジャンプ22,23合併号』(第186夜)まで掲載。 以降2009年『赤マルジャンプ9月20日号」に第187夜掲載を経た後、第188夜からは同年11月発売の月刊『ジャンプSQ.2009年12月号』で連載再開。そこから2013年刊行の『SQ.2013年2月号』の第218夜までを掲載。 同年『SQ.4月号』誌上で編集部より「再開未定の一時休載」告知。 2年半の長期休載を経て、2015年7月17日発売の季刊誌『ジャンプSQ.CROWN(スクエアクラウン)』に場を移し連載が再開しました。 その後、掲載誌は2018年4月16日発売号より『SQ.RISE(スクエアライズ)』とタイトルを変えてリニューアル。現在も継続中です。 コミックスは2013年11月に24巻発売(第218夜まで収録)・2016年6月3日に25巻発売(第222夜まで)・2019年2月4日に26巻発売(第230夜まで)。      <星野桂先生のインスタグラムアカウント(@Katsura_5600)も現在元気に更新中>   
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